娘の将来を左右する雛人形

せっかちな私はお正月の三箇日が終わるとすぐに雛人形を出します。
「ひなまつり」の歌はあの特徴的なメロディーがあってか、昔から替え歌も時代を経てあります。
そのくらい慣れ親しんでいるひなまつり。

私はよく母に「お雛様をしっかり飾ってしまわないとお嫁に行き損じる」なんて言われました。
実際、私の姉はその類なのですが…。
でも、やはりそう言われるとドキドキしてしまうのが親心。
私にも娘がいます。
早く出せば早くお嫁に行くという訳ではないと思いますが、1年に1回しか押入れから出てこない雛人形はなるべく早く出して飾ってあげていたいと思い、毎年お天気の良い日に出しています。
きっと私はもし娘がお嫁になかなかいけなかったら、あの年に自分が出し忘れたから…などと悔いることが嫌だから、人より早めに出して長く飾っているのかもしれません。
あの人のお道具がない…三人官女がおかしい…お椀の蓋がない…私の実家のお雛様はこの様な調子で我が家とはまた一味違った雛人形を飾っています。
それは、姉と私で「仲良く」雛人形でおままごとをしていたからなのです。
雛人形のお道具は素敵なものばかり。
本当に花嫁道具のようなお飾りや調度品などたくさんあります。
それをおままごとで使ってしまったので、なくなってしまったのです。
でも、今それを思うと私の母はよく自由に遊ばせてくれたなぁなんて感心します。
娘や息子にはまさかこんな遊び方をしていたとは言えません。
私はひなまつりに触ることすらダメだと言っているからです。
そう思うと、家の掛け軸で忍者ごっこしていたり、父の大事にしていた将棋の駒をクッキーに見立ててお店屋さんごっこしていたら無くしてしまったり、本当に自由に遊ばせてもらえていた記憶があります。
そんなことを思い出しながら、今年も新年早々に飾った雛人形。
ちゃんと毎年飾っているよ、と言わんばかりにしっかり証拠写真…いや、記念写真を日付入りで撮っている私。
娘よ、親はできることはしているので後は頑張るんだぞ!

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